現在、日本で1年間に新たにがんと診断される人の数は約50万人。一方で亡くなる人は約30万人。これだけ医学が進歩し、治療技術が発達しても、単純計算で半数以上の人はがんで亡くなることになります。そんな中、驚きを持って受け止められたのが、アメリカでのがん死亡率が90年代に入り、減少傾向を示してきたことです。
イギリスのR・ドール博士によると、がんになる原因は「タバコ」「食事」「仕事・環境」が生3ずつ。アメリカでのがんの減少も、食生活の改善と、禁煙の普及によるとされています。では、どんな食生活ががんの死亡率を下げたのでしょうか。
アメリカでは1991年から米国国立がん研究所の協力で「5ADAY運動」が始まりました。これは1日5サービング(サービングは「1食あたりの単位量」の意味)以上の野菜と果物を食べようというもの。全米1800組織と3万5000のスーパーマーケットが参加したこの運動で、野菜消費量は15%増加。その結果、大腸がんも減少傾向に転じました。一方、野菜摂取量が年々減少している日本では大腸がんの増加が目立ちます。
がんを予防するのは、「バランスのよい食生活」なのです。いくら成分的にいいものがあっても、そればかり食べていては、がんにならなくてもさまざまな病気の原因になってしまいます。
この食事は、がん予防に役立つ食品とその割合、1日にとりたい量の目安を示したものです。ちょうど幕の内弁当のバランスに近いことがおわかりでしょうか。研究でも、緑黄色野菜のみならず、キャベツやなす、大根などの淡色野菜に、白血球の働きを活性化させ、サイトカインというがん細胞と戦う物質を分泌させる働きのあることが判明しています。
1回の食事ですべてを満たす必要はありません。1日3食、むずかしければ3日間の食事で、バランスをとればよいでしょう。
みそ、にんにく、ごま、わさび、しょうが、青じそ、バジル、ミント、オレガノ、タイムなど。きのこ類、海藻類、ナッツ類もとりたい。
根菜類を150g、粟野菜200gの割合でとりたい
玉ねぎ、長ねぎ、キャベツ、大根、白菜、かぶ、ブロッコリー、にんじん、セロリ、三つ葉、なす、トマト、ピーマン、レタス、ごぽう、しゅんぎく、さつまいも、かぼちゃなど。
お茶、ヨーグルト、豆乳、チーズなど。
魚、卵、赤身肉、カキ、大豆食品(豆腐)、豆類。
玄米、黒米、赤米、大麦、ライ麦、オートミール、シリアル類。
柑橘類(みかん、オレンジ、レモン、グレープフルーツなど)、ベリー類(ブルーベリー、クランベリー、いちご)、すいか、メロン、りんご。